雨の日

選挙に出かける。
家を出たついでにケフィア(ヨーグルト菌)を買いに行く。
わざわざ烏丸まで阪急電車に乗ってである。
つくづくいい加減、思いつき、で行動していると思う。
でもこのいい加減さが幸運な時もある。
この日もそんな日だった。
ケフィアを買って、お昼におそばを食べて「どうする?」
雨は上がっていたので「少し歩こうか」
寺町通りを北上することにした。
丸太町の近くまで来た「蘆山寺の桔梗咲いてるかな?」
目的を蘆山寺に定めて歩き始めた。
御所の横を歩き始めてすぐに新島襄の記念館がある。

「本日公開中」の立て札
「入ってもいい?」「いいよ」
そばを通ることがあっても開館していなかったりでご縁のなかった建物である。

明治11年竣工
新島襄本人の設計になる建物だそうだ。
外は洋館だが中は畳敷きの日本間が続く。

新島譲の書斎
洋書がずらりと並んでいる。
創設当時の同志社の学生が図書館のように使っていたとあった。

夫人愛用のオルガン
新島八重、「鵺のような女性」と評された人だが夫は「生き方がハンサムなのです。私にはそれで十分です」と言われた人。
肖るなんておこがましいけど、オルガンは弾かせてもらった。
今も良い音色を奏でていた。

ちょっと失礼して
日本で初めてではないのだろうか?
和製の洋式トイレである。
新島夫妻の日常生活の一端を見たようだ。

蘆山寺
小雨のなか、桔梗が美しかった。
蜂が飛んできて花に触ると、花に溜まっていた雨水が糸を引くように落ちる。
そんなシーンをのんびり眺めていた。

静けさは春に訪れた時と同じ。
縁に腰かけてお庭を眺めていた。

蘆山寺を出て地下鉄今出川の駅に向かう。
急に土砂降りになった。
「どこかで雨宿りしようよ」
「あればね」

ありました
瀟洒なマンションを過ぎたあたりに喫茶店と呼ぶよりはカフェと呼びたいお店。
小雨になるまで「雨宿り、with 珈琲」
本など広げて静かな時間をすごした。