何もできなかった10月

子供たちとの夏休みが終わって、日本列島をいくつかの台風が襲った。
孫台風の後は本物の台風かと備えをしていたのだが、とんでもない台風が私の身体に襲い掛かってきた。
9月20日一日を終えようとしていたその時、突然のめまいと吐き気に襲われた。
おう吐なんていつ以来だろう、健康だけが取り柄で長年暮らしてきたのに。
翌朝目覚めた時は自分の周りの様子が理解できなかった。
夫曰く「覚えてないなら思い出さなくていいんと違う、本当に苦しそうだったよ」
めまいと吐き気はその後も続いたけれど、徐々に収まりつつあって「夏の疲れかしらね」くらいに思っていた。
数日後に再度、めまいと吐き気に教われた。
こうなると、やはり医者に診てもらわないと、その日はかかりつけ医も時間外。市民病院の時間外外来へ行った。
専門外の若い若い先生で、吐き止めをもらっただけで「なるべく早くかかりつけ医に行ってください」
翌日、掛かりつけの内科へ行くと「回転性のめまい」と言われ耳鼻科へ行くことを勧められた。
時間の都合で翌日耳鼻科へ行った。。
色々な検査をして、診断は「メニエール病」右耳の中に水が溜まっていて起こる症状だと。
病名がわかると、げんきんなもので気が楽になった。
しかし、そう簡単に回復への道を辿らせてはもらえなかった。
数日の小康状態の後、また吐き気とめまいに襲われた。
おまけに耳鳴りまでついてきた。
右耳の中で小さくはあるがのべつまくなく「ザァー」という音がしている。
耳鼻科の先生いわく「メニエール病はめまいと吐き気と耳鳴りの三点セット」とのこと。
お墨付きをいただく羽目に。
それ以後、日によってめまいがする日や吐き気のする日を繰り返していた。
何も出来ずにいるひと月は長かった。
「もう、普通に暮らしてくれていいよ」と言われてからも、いつ起こるか分からない不安を抱えていた。
歩きに出ると車の騒音で耳が塞がれてようになって足元が頼りなくなる。
静かな山道を歩いていると重なり合った落ち葉に目が惑わされるのか足元がおぼつかなる。
気分転換に外に出るのだが、それがいいのか悪いのか?
自分の中で区切りをつけたかったので、今月に入って今まで通りに出かける予定も入れ始めた。
今は途中で引き返すことも、ドタキャンもありで予定を組むことにした。
先月68になった。
やはり歳相応の備えや覚悟がいるのかな。
一病息災、イエローカードをもらったのだからもう少し賢く暮らそうと思うようになった。
写真はちょっと息抜き。

東洋陶磁美術館『高麗青磁展』

奈良国立博物館『第70回正倉院展

奈良 興福寺北円堂

9・6に愛宕山に登りました、その時取材してもらった記事。この頃に早く戻らないと